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多田 健一; 山本 章夫*; 国枝 賢; 今野 力; 近藤 諒一; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 小野 道隆*; 東條 匡志*
Journal of Nuclear Science and Technology, 10 Pages, 2023/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードは評価済み核データライブラリと放射線輸送計算を繋げる重要なコードである。核データ処理コードFRENDY第1版は簡単な入力データを用いてACE形式の断面積ファイルを生成するために2019年に公開された。FRENDY第1版の公開後、中性子多群断面積の生成、物質中の異なる核種間の共鳴干渉効果の考慮、共鳴上方散乱の考慮、ACEファイルの摂動、ENDF-6形式ファイルの修正など、多くの機能が開発された。これらの新機能をまとめ、FRENDY第2版を公開した。FRENDY第2版では、ACE形式の断面積ファイルからGENDF及びMATXS形式の中性子多群断面積ファイルを生成する。本論文では、FRENDY第2版で実装された新機能と本コードの中性子多群断面積生成機能の検証について説明する。
多田 健一; 岩本 修
Proceedings of 2019 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC 2019), Vol.2, p.1622 - 1624, 2020/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.08(Nuclear Science & Technology)原子力機構では、粒子輸送計算コードの基礎データとして、評価済み核データライブラリJENDLを整備しており、今日では世界で最も有名な評価済み核データライブラリの一つとなっている。本発表では、放射線輸送計算コードの開発者及び利用者に対し、JENDLの最近の活動と、今後リリース予定のJENDL-5の概要について紹介する。また、JENDL関連の活動として、評価済み核データライブラリを粒子輸送計算コードで利用可能な断面積ライブラリに変換する核データ処理コードFRENDYの開発についても併せて説明する。
近藤 諒一*; 遠藤 知弘*; 山本 章夫*; 多田 健一
Proceedings of International Conference on Mathematics and Computational Methods applied to Nuclear Science and Engineering (M&C 2019) (CD-ROM), p.1493 - 1502, 2019/00
核データ処理コードFRENDYのモジュールを用いて、ACE形式の断面積に任意の摂動を与える機能を開発した。本機能では、ACE形式の断面積を共分散データに基づいてランダムサンプリングし、各断面積の実効増倍率や中性子生成時間の感度を評価することができる。本機能の妥当性を評価するため、Godiva炉心を用いて摂動論に基づく決定論的手法(TSUNAMI-1D)及び確率論的手法(MCNP6.2)の結果と比較したところ、統計誤差の範囲内で一致することを確認した。また、不確かさ低減手法を適用したところ、実効増倍率と中性子生成時間の相関性を用いることで中性子生成時間の不確かさが低減することが分かった。
多田 健一
no journal, ,
核データ処理はJENDLなどの評価済み核データライブラリとMVPやPHITS、MARBLEなどの輸送計算コードとを繋ぐ非常に重要なプロセスである。しかし、核データ処理は新しい核データライブラリが公開された時や、核データライブラリが修正された時など、非常に限られた場面でしか行われないこと、また核データ処理に関する資料がほとんどないことなどから、専門家の育成や技術の継承が困難な分野の一つである。そのため、炉物理を専攻する学生はもとより、炉物理分野の若手技術者・研究者でも核データ処理に関する知識を有している人がほとんどいないのが現状である。そこで評価済み核データライブラリと核データ処理に関する基礎的な知識を身に着け、評価済み核データや核データ処理に関する知見を深める端緒とすることを目的に、本講義を実施する。本講義では、評価済み核データライブラリの読み方と多群断面積ライブラリを作成するまでのそれぞれの処理の概要について説明する。
藤田 達也
no journal, ,
公開されている情報を基に、現在の規制における議論や最近の動向を踏まえた展望を示すとともに、国産核データライブラリの高度化のモチベーション向上に対して問題提起する。(1)許認可申請者が説明責任を果たすための情報やデータなどが、公式の文書としてまとめられているか?、(2)炉定数ライブラリに対するサポートが充実しているか?、(3)許認可申請者が新しい核データライブラリを採用する際、検証・妥当性確認や品質保証の観点で有益なことは?、(4)どのような核種・核反応の核データの整備に取り組んでいくのか?(許認可申請者のニーズは?)、(5)核データライブラリに起因する不確かさの定量化に対して、今後どんな取組が必要か?